離職者は転職エージェントにとっていいお客さま?その理由とは


離職状態で転職活動を行えるのか。疑問に思う方は多い。今まであった「会社員」としての社会的地位がなくなり、「無職」となるのだから当然かもしれない。

転職エージェントに登録するにしても、「離職中」と告げたら相手にされないのではないかと思う方もいるだろう。実際に転職エージェントはサービスの性質上、サービス提供を断る場合もある。
参考記事:転職エージェントに相手にされない?「紹介できない」と言われた時にどうするか。

そのような話を聞くと、なおさら「無職では相手にされない」と思って、離職状態で転職活動をすることに不安をおぼえるだろう。

だが、実は転職エージェントにとって離職中の求職者ほど「いいお客さま」はいないのである。社会的には「会社員」としての地位を持っていた方が、「無職」よりも好ましいと一見思われるが、こと転職エージェントにとってはそのようなことはない。その理由は、転職エージェントのビジネスモデルについて理解すれば自ずと見えてくるだろう。

そこで本記事では、なぜ離職中の求職者が転職エージェントから好まれるのかについて説明したいと思う。

ただし、離職状態の方が転職エージェントに好まれるからといって、「転職活動は退職してからした方がいい」という意味ではないことに注意してもらいたい。転職活動を在職中・離職中どちらの状態で行うべきかは、双方メリット・デメリットがあるため、一概にどちらの方がいいとは言えないからである。
参考記事:転職活動は在職中・退職後、いつから始めるべきか?

だが、少なくとも「離職中=無職=転職できない」というわけではない点について理解してもらいたい。

1.転職エージェントのビジネスモデル

まず、転職エージェントのビジネスモデルについて説明した。ポイントは転職エージェントが「成果報酬型」のビジネスモデルである点だ。

1−1.転職エージェントは、紹介した人材を入社させて初めて売上が立つ

転職エージェントは、相談に来た求職者に求人を紹介して、面接対策・書類添削・日程の調整代行などを無料で行うサービスである。基本的に求職者からお金は一切とらないのだが、それではどこで利益をあげているのか。それは、企業からである。

転職エージェントは、求職者を企業に紹介して、その求職者を入社させることで初めて企業から紹介料を成果報酬としてもらうビジネスモデルなのである。

1−2.入社させないとタダ働き

逆に言えば、求職者を入社させなければ「タダ働き」となってしまうのが転職エージェントだ。

転職エージェントはハローワークと違って営利目的で事業を行っているため、タダ働きをしていたらビジネスが成り立たない。だからこそ、書類添削や面接対策を行ってでも、求職者を企業に入社させたいと思うのである。

当然、「タダ働き」になってしまう可能性がある仕事はできるだけ避けたいのが、転職エージェントの本音だ。

2.転職エージェントがなるべく避けたい求職者

転職エージェントのビジネスモデルが理解できれば、自然と転職エージェントがなるべく「避けたい」と思う求職者もわかってくる。それは、一言で言えば「タダ働きをさせられる求職者」である。それではどのような求職者を相手にすると転職エージェントにとって「タダ働き」になってしまうのか。以下で説明したい。

2−1.転職まで時間のかかる求職者

転職エージェントは求職者を入社させるまでは売上が立たない。となると、転職に時間がかかる求職者は、「お金になるまで時間がかかる」ということになる。

そのため、転職希望時期がかなり先の求職者は転職エージェントにとって好ましくない。

その逆に、すぐにでも転職をしようとしている求職者は、それだけ売上が早期に見込めることになり、転職エージェントにとってはありがたいのだ。

2−2.内定辞退をする求職者

転職エージェントが最も避けたいのが、内定辞退である。

特に、時間をかけた求職者に「やはり現職に残る」と言って内定辞退をされると、サポートした期間がまるまるタダ働きになってしまい、非常にダメージが大きい。

加えて、紹介先の企業に内定辞退されたことを説明しなければいけないのも気分が重い。

3.離職中の求職者は売上が見込める

一方で、離職中の求職者はどうだろうか。実は離職中の求職者は、転職エージェントにとって「早期にお金になる」優良顧客なのである。その点を以下で説明したい。

3−1.離職中の求職者は動きが早い

現職中に転職活動をすると、仕事の都合もあって、面接日程を組むのでさえ一苦労する。残業などがあると、場合によって選考に行けなくなることもあるだろう。

一方で離職中の求職者はそのようなことがない。

スケジュールの調整がきくので、日中でも面接を組むことができ、しかも一日に複数の面接を入れることも可能だ。仕事の都合で選考に行けなくなることもない。そのため、早期に転職活動が終わるケースが多く、早く「お金にする」ことができる。

3−2.離職中の求職者は内定辞退のリスクが低い

現職中の求職者を相手にする場合、結局現職に残ってしまうというリスクが常につきまとう。この点、離職中の求職者はこのリスクはない。

内定辞退は転職エージェントにとっても最も避けたいので、それだけでも離職中の求職者をサポートすることは転職エージェントにとって大きなメリットとなるのだ。

また、離職中の求職者は無職であるからこそ、転職を完了させる期限も明確に決めている場合が多い。そのため、もし求職者にとって100%満足の行く転職先でなくとも、内定辞退をせずに入社してくれる可能性が、現職中の求職者より遥かに高い。

4.離職の期間には注意

以上より、離職中の求職者が転職エージェントにとって「いいお客さま」である点が分かるだろう。

例え優秀な人材で確実に内定を勝ち取れる人材であろうと、転職希望時期が6ヶ月先だと、今すぐに転職をしたい求職者の方が転職エージェントにとっては遥かにいいお客さまなのだ。離職中の求職者は、どの転職エージェントでも手が出るほど欲しい顧客であり、全力でサポートをしてくれる。

ただし、離職の期間には注意が必要だ。

なぜなら、離職の期間があまりに長いと、それをブランクだと判断され、一転して「お金にしにくい」人材となってしまうためだ。
参考記事:ブランク期間(空白期間)があると転職活動は不利になるのか?

しかも、転職エージェントでは日々求職者の登録があるため、一つ一つの登録内容を読み込むことはできない。機械的に、登録者の離職期間にソートをかけて、離職期間が長い登録者のサポートは後回しにする傾向にある。つまり、例えブランクの理由が納得のできるものだろうと、後回しにされてしまう可能性があるのだ。

一般的に、3ヶ月程度の離職期間が、「ブランク」かどうか判断する境目になる。

離職中だろうと、「転職エージェントに相手にされないだろう・・・」と悲観する必要がないのは上述した通りだが、タイムリミットがある点は十分に意識しよう。もちろん、転職エージェントを利用するのが転職の全てではないので、あくまで転職エージェントを利用する場合の注意点だが。


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