退職届・退職願の書き方ガイド|テンプレートダウンロード

退職届記入例

新天地に移る前に、現職を辞めるのも転職活動の一部。そして、退職の際に企業に提出することになるのが、退職届もしくは退職願となる。しかし、そもそも退職届・退職願はなぜ提出しなければいけないのか?退職届・退職願の違いは何なのか?退職届・退職願はどうやって書くのか?
このような疑問をお持ちの方も少なくはないだろう。そこで、本記事では以下の通り、退職届・退職願の基礎知識について紹介したいと思う。

  1. 退職届・退職願を提出する必要性
  2. 退職届と退職願の違い
  3. 退職届・退職願の事前準備
  4. 退職届・退職願の書き方
  5. 退職届・退職願を提出すべきでないケース
  6. 退職届・退職願テンプレートダウンロード

詳しい話はいいから、とにかくテンプレートをダウンロードしたいという方は、以下よりダウンロードしよう。

退職届・退職願テンプレートダウンロード

1.退職届・退職願を提出する必要性

現職企業に退職の意を告げると、多くの場合に現職企業から退職届・退職願の提出を求められるだろう。だが、そもそも退職届・退職願はなぜ提出しなければいけないのか。以下で説明したい。

1−1.法的には口頭でも退職は成立する

退職をするために退職届・退職願の提出を必須とする法律は存在しない。退職の意思表示を口頭で行ったとしても有効なのである。

それでは、退職届・退職願を提出する意味はないのではないか?と思うかもしれない。だが、退職者・企業の双方の立場から考えても、実は退職届・退職願は提出した方がいいのだ。

1−2.証跡を残すために提出すべき

退職届・退職願を提出する理由は単純で、証跡を残すためだ。

退職の意思表示を口頭で行った場合に、それが真意に基づいたものであるか、企業側からは判断できないことがある。また、退職する気がないのに、発言のニュアンスによっては、退職の意思があると企業側に受け取られてしまうこともあるだろう。つまり、退職者・企業側の双方にとって、口頭のみで退職の合意を取るのはリスクがあるのだ。以下、企業側が従業員の発言を退職の意思表示と判断したことによって問題が起きた例だ。

企業が従業員に退職願の提出を口頭で求めたところ、「それはグッドアイディアだ」と答えたために、合意退職が成立したと企業が判断した事件が実際にある(平成9年2月4日東京地方裁判所判決「朋栄事件」)。本事件では、合意退職の効力が否定されている。

このような言った・言わないの問題を避けるためにも、必ず退職をする際には、退職届・退職願を提出するべきだろう。文面として証拠が残っていれば、言った・言わないの問題は避けられる。

また、特に大企業では従業員の退職手続きが煩雑であり、様々な部署が関わってくることがある。「退職することが確かである」ことを証する書面がなければ、他の部署としても動きにくいだろう。手続きを進めていたのに、後になって覆されては困るからだ。このような、実務的な理由で退職届・退職願が必要とされる場合もある。

企業の方も就業規則等に、退職の際は退職届・退職願を提出しなければならないとしていることもある。そのため、やはり退職の際には退職届・退職願を提出すべきだろう。

2.退職届と退職願の違い

それでは、退職届と退職願のどちらを提出するべきだろうか。結論としては、どちらでも問題はないのだが、退職届・退職願には性質の違いがあるので、その点は少なくとも理解しておくべきだろう。以下、退職届と退職願の違いについて説明したいと思う。

2−1.一方的な意思表示か、合意退職の申し入れか

まず、退職届は退職(労働契約解約)の一方的な意思表示だ。一方で、退職願はあくまで合意退職(労働契約の合意解約)の申し入れだ。

つまり、退職届が「辞める」という宣言であるのに対して、退職願は「辞めさせてくれ」という願い入れなのだ。前者は企業側の承諾に関わらず辞めることを宣言しているが、後者は企業側の承諾を要するという違いがわかるだろう。わずかな違いではあるが、この違いによって、書類を提出した後の退職者の立場も異なることになるのだ。

退職届は企業側の承諾を要さずに一方的に退職の意思表示を行うものであるため、退職届を提出した後に退職の意思表示の撤回はできなくなる。一方で退職願は、あくまで退職を願い出るという性質のため、企業側が退職願を受け取って退職を承諾するまでであれば、退職の意思表示を撤回することが可能だ(昭和62年9月18日最高裁判所判決)。

2−2.撤回が可能だから退職願を提出すべきか?

それでは、退職願は撤回が可能だから、退職の際には退職願の方を提出すべきだろうか?この点は、個人的にあまり気にする必要はないと感じる。

退職願の撤回が可能というのは、あくまで承諾がなされるまでであり、企業が承諾してしまえばその時点で撤回はできなくなる。そもそも、撤回ができるというのもあくまで法的な話だ。実際問題として、一度退職願を提出している状態で撤回は中々雰囲気としてはしにくいだろう。また、退職願を提出している段階で撤回を考えているケースもそんなにはないだろう。

さらに、提出したのが退職届だろうと退職願だろうと、企業側がOKを出せば退職届・退職願を無効にしてもらうことはできるはずだ。

3.退職届・退職願の事前準備

それでは退職届・退職願を実際に書くための準備を進めよう。手書きで書くべきなのか、パソコンで書くべきなのか?どういった道具が必要になるのか?以下で紹介したい。

3−1.手書きorパソコン

退職届・退職願は法的に提出が義務付けられている書類ではない。そのため、当然書き方の決まりはない。つまり、手書き・パソコンのどちらで書いても問題はない。

慣例上手書きで作成されることが多いようだが、パソコンで作成したとしても、企業は拒否できないはずだ。もちろん、対立する意味もないので、もし手書き・パソコンどちらかの指定があれば、それに従うべきだろう。

また、退職届・退職願が、退職の意思表示に関する証跡という観点から考えれば、パソコン作成よりは手書きの方が証拠としての力は高い。そういう意味では、パソコンで作成したとしても、署名だけは手書きがいいだろう。そのことにより、間違いなく退職者自身が作成したという証明になる。

3−2.用意すべき道具

退職届・退職願を作成するに当たり、必要となる道具は以下だ。

  • A4便箋orB5便箋orセミB5便箋
  • ボールペンor万年筆

形式に決まりはないが、黒いインクで作成することが望ましい。

4.退職届・退職願の書き方

いよいよ、退職届・退職願の書き方について説明する。前述しているように、退職届・退職願は法的に提出を義務付けられていないため、書き方にもルールはない。

だが、一般的によく使われるフォーマットはある。あえて変わったことをする意味はない書類なので、一般のフォーマットに合わせて作成することをおすすめする。

以下、縦書き・横書きの2パターンの作成方法について紹介する。一般的には縦書きがよく使われるが、特に指定がなければ書きやすい方で作成をしよう。

4−1.縦書きの場合

■退職届の書き方

退職届記入例

退職届記入例

  1. 「退職届」と記載する
  2. 書き出しには「私事」もしくは「私儀」と記載する
  3. 退職理由が何であろうと、「一身上の都合により」と記載する
  4. 退職日を記載する。一般的な常識として、事前に上司と決めておいた日付を記載するべきだ。
  5. 退職届は一方的な意思表示であるため、「退職いたします」と言い切る
  6. 退職届の提出日を記載する
  7. 自身の部署名を正確に記載する
  8. 氏名を記載し、押印をする。氏名は手書きが望ましい。また、印鑑は実印を使用すること。
  9. 代表者名を正確な役職名で記載する。書き方が分からなければ上司に聞けばいいだろう。

■退職願の書き方

退職願記入例

退職願記入例

  1. 「退職願」と記載する
  2. 書き出しには「私事」もしくは「私儀」と記載する
  3. 退職理由が何であろうと、「一身上の都合により」と記載する
  4. 退職日を記載する。一般的な常識として、事前に上司と決めておいた日付を記載するべきだ。
  5. 退職願は退職を願い入れる書類であるため、「お願い申し上げます」で締める。
  6. 退職願の提出日を記載する
  7. 自身の部署名を正確に記載する
  8. 氏名を記載し、押印をする。氏名は手書きが望ましい。また、印鑑は実印を使用すること。
  9. 代表者名を正確な役職名で記載する。書き方が分からなければ上司に聞けばいいだろう。

4−2.横書きの場合

■退職届の書き方

退職届記入例(横書き)

退職届記入例(横書き)

記載する内容は縦書きの場合と変わらない。ただし、書く順番が入れ替わるので注意しよう。
■退職願の書き方

退職願記入例(横書き)

退職願記入例(横書き)

記載する内容は縦書きの場合と変わらない。ただし、書く順番が入れ替わるので注意しよう。

5.退職届・退職願を提出すべきでないケース

退職届・退職願を提出すべきでないケースも実はある。それは、「倒産」「解雇」「大量離職」「退職勧奨」のように、自分の意思ではない理由により退職を余儀なくされる場合だ。つまり、会社の都合により退職をする場合である。

会社都合で退職をするにも関わらず、退職届・退職願を提出してしまうと、自分都合退職だと扱われ、失業給付金の給付などで不都合が生じる可能性がある。

そのため、会社都合の退職の場合は、退職届・退職願の提出を避けよう。

6.退職届・退職願テンプレートダウンロード

■退職届のテンプレート
退職届テンプレート・縦書き(Word)
■退職願のテンプレート
退職願テンプレート・縦書き(Word)


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