エムスリー株式会社について

エムスリー株式会社

エムスリー株式会社とは

エムスリー株式会社とは、2000年に設立された、インターネットにおける医療関連サービスを展開する会社です。

一般的な知名度は高くありませんが、医療業界では知らない人はいないと言っても過言ではない会社です。設立から4年でマザーズ上場、さらにそこから3年待たずに東京証券取引所市場第一部へ上場市場を変更しています。大企業といえる規模感になってからも、ベンチャー的なスピリットを持ち、スピード感を持って高品質な新規事業を次々と打ち出しているのも特徴。

医療業界における潜在的なニーズを掘り起こし、ステークホルダーの全てが利益を受けるようなwin-win型のビジネスモデルを確立し、その中で一人勝ちしていったことにより高収益体質を作り上げている超優良企業。

理念

エムスリー株式会社の理念は、

「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きする人を一人でも、増やし、不必要な医療コストを一円でも減らすこと」
ー参考:エムスリー株式会社HP

である。

言葉で飾ることもなく、抽象的な表現を使わない、地に足が着いた理念とも言える。しかし、この理念を実現していることに、エムスリー株式会社の企業としての強みが見て取れる。

不必要な医療コストを減らすことにより、より効果的な部分にコストを集中させ、結果的に”長生きする人を一人でも増やす”という論理も筋が通っている。

ただ、あらゆる業界においてコストカットを実現してきたインターネットでも、医療業界においてどのような活用をすることができるのかはあまりイメージできない部分もあるでしょう。そもそも、”長生きする人を一人でも増やす”ほどのインパクトを、インターネットがもたらすことができるのか、という点にも疑問が湧くはず。

しかし、この点については、医療業界が抱えていた潜在的な問題点、そしてそれを解決したエムスリー株式会社のサービスについて知れば、理解することができます。

派手な理念ではない。だが、社会的には非常に意義深くもある。

この理念からは、冷静に問題点を観察し、論理をもって問題を解消しようとする、実にリアリスティックかつ知性に富んだエムスリー株式会社の企業風土を感じられる。

サービスについて

「m3.com」「MR君」

m3.comとは、医療従事者向けに、医療に関する最新ニュース、海外論文など、総合的な医療情報を提供する会員制のサイトです。2015年時点で、日本の医師29万人の内25万人以上が会員登録しています(参考:エムスリー横井氏インタビュー)。

エムスリー株式会社のサービスが一般的な認知度があまりないのは、会員制のサービスだからでしょう。しかし、こと医療従事者に限定すれば、そのほとんどが会員登録をしており、圧倒的な地位を築いています。

m3.comは、多忙な医師がスキマ時間を使って情報収集することを可能としたのです。だが、いくら会員数が多くとも、単なる情報サイトでは大きな収益を臨めません。

エムスリー株式会社を成長させたエンジンであり、現在でも収益の柱の一つとなるサービスが、m3.com上で提供されるサービスである「MR君」なのです。

MR君とは、今まで人(MR)を介して行われた製薬会社からの医師向け情報提供を、m3.comから行うことを可能とするサービスです。人を介して情報提供を行うことは高コストかつ非効率。なんといっても、MR一人あたりの年間コストは2,000万円と言われており、日本全体で1兆5,000億円というとてつもない費用が投じられているのである(参考:エムスリー株式会社IR)。

だが、医師がMRから入手する情報は医師の医療情報収集時間全体の2割以下とされる調査もある(参考:エムスリー泉屋氏インタビュー)。多忙な医師に、対面で情報提供を行おうとすると、どうしても時間が限られてしまうのである。一方で、医師は医療情報収集時間全体の4割をインターネットにて行っているという調査もある。

つまり、もし製薬会社から医師に向けてインターネット上で医療情報を提供できるようになれば、医師はスキマ時間で製薬会社からの医療情報を受け取ることができるようになるし、製薬会社はMRに投じていた営業コストを大幅に削減できるようになるので、両者にとってwin-winと言えるのです。そして、それを実現したのがMR君なのである。

2016年1月の決算資料によると、現在MR君を利用している企業は30社。そして、MR君が生み出している一社あたりの平均的な売上は4億。しかも、インターネットサービスなのだから、当然収益率も高い。

さらに、このビジネスモデルは世界でも通用する。エムスリー株式会社はグローバル展開も進めており、m3.com同様の医療従事者向けサイトとして、アメリカのMDLinxや韓国のMEDI:GATEを保有している。MR君の提供は中国・イギリスなどにも展開しており、業容も右肩上がり。

医療従事者・製薬会社・エムスリー株式会社、三者でwin-winというサービスです。

エムスリーキャリア

医師・薬剤師向けの求人・転職情報の提供。また、人材紹介サービスなど、医療業界に特化して人材系のインターネットサービスも展開しています。

提供自体はエムスリーグループのエムスリーキャリア株式会社が行っており、エムスリーキャリアエージェントm3.com CAREERといったサービスを展開しています。

20万人以上の医師が登録するm3.comを運営!エムスリーグループの医師転職支援

アイチケットクラウド

アイチケットクラウドとは、病院での診療受付をオンライン上で行えるサービス。

病院に行って、待合室でずっと待たされた経験は誰にでもあるだろう。しかし、アイチケットクラウドを利用すれば、診療受付をオンラインで行い、おおよその待ち時間、待ち人数を把握することが可能となるのです。

このサービスにより、待合室で待たされるストレスが減り、院内感染のリスクを低減する効果もある。

医療従事者・製薬会社向けのサービス展開が多いエムスリー株式会社における、一般向けサービスの一つである。

AskDoctors

こちらも一般向けのサービス。

一般の方が、m3.comに登録している医師に、健康について相談することができるQ&Aサイトです。専門家と一般の方をつなげるという意味で、弁護士ドットコムなんかと似ていますね。

月間80万人のユーザー数、月間300万以上のPV数を誇ります。

その他多数

エムスリーが提供しているサービスはこの他にも多数あります。医療+インターネットの分野は網羅していると言ってもいいでしょう。

各種情報提供サービス、各種調査サービス、治験のトータルサポートサービスである「治験君」、新規開業のマーケティング支援(その他マーケティング支援)、クリニックの予約システムである「アイチケット広場」など。

基本的に全て医療業界に関連するサービスです。事業展開のスピードが非常に早いため、今後もサービスは増えていくと考えられる。

企業文化・職場環境

エムスリー株式会社は自社の企業文化・職場環境について、コーポレートサイト内で発信しています

規模が拡大しているにも関わらず、自社を”ベンチャー”と定義していることに、今後も留まらずにチャレンジしていく精神を感じられます。

社員は20歳代半ばから40歳代前半が多く、”フラットで風通しの良い組織”であり、”正しい論理が通る”ことを心掛けているとのこと。

イケイケなベンチャーというよりは、落ち着いた雰囲気の中で、冷静かつ論理的に自分たちのサービスをブラッシュアップしたり、新しいサービスを考えているような印象。

また、”フラットな組織”というのも恐らく本当のことであろう。でなければ、あのようにスピード感を持って新しいサービスを展開していけないはずである。

管理者からのコメント

エムスリー株式会社はとにかくインテレクチュアルなイメージ。

そして何よりも、堅実。しかも、それでいてスピード感がある。堅実にスピード感を持って事業を展開できたら、企業としてものすごく強いのだが、それを現実にやってのけている。

社員のインタビューを読んでいても、皆冷静。ベンチャーにあちがちなメラメラした感じは一切ない。でも、心の中に熱いものがあるのだろうな、と感じます。


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