求人に出身地・居住地による制限を設けることはできるのか?


職業安定法により、出身地・居住地の制限はできません

求人情報を確認する際に、自身の出身地・居住地でも応募することができるかどうか気になることもあるでしょう。特に、自身の出身地・居住地とは異なる地域に本社を置く企業を志望する場合はなおのこと。

この点、職業安定法第3条・第5条の4を根拠に、求人情報においては「出身地・居住地・通勤条件」を応募の条件とすることはできません。(参考:厚生労働省の資料

職業安定法は、その名の通り「職業の安定」を図ることを主旨とした法律です。

本来、企業の採用は求職者に職務を全うする適性・能力があるか否かを判断軸として行われるべきです。しかし、もし求職者の適性・能力と無関係な事柄で採用の合否が決まるとしたらどうなるでしょうか。

求職者の就職機会が不当に狭められて、自身の適性・能力に合った職業に就くことができず、大変不安定な状態に立たされることになります。

特に”出身地”などは、求職者が自分の意思でコントロールできるようなことではありません。自分の意思でコントロールできない事柄で採用の合否が決まってしまっては、あまりに不公平でしょう。

だからこそ、職業安定法では理不尽な理由による不公平が生じないように、企業が求職者を応募する際には、能力・適性とは無関係な事柄を応募条件とすることを禁じているのです。

そのため、以下のような応募条件を求人に記載することはできません。

■出身地による優遇
◯◯県出身の方歓迎
■居住地による優遇
◯◯線沿線の方歓迎
■通勤に条件をつける
自動車通勤の方
45分以内に通勤できる地域に居住している方歓迎
自宅通勤できる方歓迎

企業としては、事務所の近くに居住してもらった方が都合がいいと考えることもあるでしょうが、上記のように通勤に条件をつけることもできません。

もちろん、交通費の支給有無自体は企業が決めることはできます。また、最近では”◯駅ルール”といって、就業地から一定の距離に居住していれば住宅手当を支給するというようなルールを設けている会社もあります。

ただ、この場合でも出身地・居住地を応募の条件とすることはできません。

以上のとおり、求人情報において「出身地・居住地・通勤条件」を応募の条件とすることはできないので、自身の出身地・居住地に関わらず、気になる求人があったら躊躇わずに応募しましょう。


スポンサードリンク

SNSでもご購読できます。