退職後の健康保険手続き

調べ物をする男性

退職したら健康保険はどうすればいいの?

会社に勤めている時は、健康保険についてあまり気にすることもなかったのではないでしょうか?給料から勝手に差し引かれていますし、健康保険料額の半分は会社が負担してくれます。(参考:全国健康保険協会

しかし、会社を退職すると健康保険に関する手続きも全て自分一人で行わなければいけません。面倒かもしれませんが、これらの手続きをしないわけにはいきません。

仮に健康保険の手続きを怠ってしまうと、病院のお世話になった時に医療費を全額負担しなければいけないことになる可能性もあります。

では、健康に自信があれば健康保険の手続きを行わなくていいかというと、それも違います。退職後に健康保険の手続きを行わないと、後々その分の保険料を徴収されることがあります。

次の転職先が決まっていれば、入社後にはまたその会社の健康保険に加入することになり、加入の手続きは会社が行ってくれます。しかし、例え一日でも入社までの期間に空きがあれば健康保険の手続きは必要となることにも注意が必要です。

それでは、以下より具体的にどのような手続きが必要であるかを紹介します。

国民健康保険についてまず理解しよう

退職後の手続きについて解説する前に、まずは国民健康保険について理解をしましょう。ここの理解を深めれば、なぜ退職後に手続きが必要になるかが理解できます。

まず、原則として日本に住居を有する者は、全て国民健康保険に加入していなければいけません。これは国民健康保険法第五条によって定められており、任意加入ではなく義務です。(参考:国民健康保険法

しかし、ここで一つ疑問に思うことがあるでしょう。

なぜなら、企業に勤めている人は国民健康保険に加入していないからです。一見矛盾しているように思います。

これは、国民健康保険に加入しなくてもいい場合、つまり適用が除外される場合が、同じく国民健康保険法第六条に規定されているからです。原則は全員加入だが例外もあるよ、ということです。そして、会社の国民健康保険に加入している場合も、この適用除外に該当するのです。だから、会社に勤めている人は国民健康保険に加入していないのです。

つまり、会社を退職した場合に取りうる選択肢は、国民健康保険に加入をするか、国民健康保険の適用除外を受けるしか方法がありません。具体的に退職した場合の選択肢は以下の3つに分けられます。

  1. 家族の健康保険の扶養認定
  2. 前職の健康保険の任意継続
  3. 国民健康保険への加入

それでは、上記についてさらに詳しく紹介します。

健康保険の3つの選択肢

家族の健康保険の扶養認定

家族が勤務先の健康保険に加入している場合に、被扶養者として認定されれば、家族の健康保険に加入することができる場合があります。認定条件については、詳しくは家族が勤めている会社に聞く必要がありますが、以下の条件に該当するかどうかをチェックしましょう。

  • 3親等内の親族であること
  • 年収130万円未満(60歳以上、または一定の障害がある人は180万円未満)であること

ちなみに、年収は過去の収入ではなく、申請時から1年間の見込み収入額で判断されます。扶養認定されれば、家族の健康保険料負担が変わらずに健康保険に加入できることがあり、金銭的にはお得と言えます。いずれにせよ、申請などは家族が勤めている企業にて行うことになるので、詳細を聞いておきましょう。

前職の健康保険の任意継続

前職で加入していた健康保険に、希望すればそのまま継続して加入していることも可能な場合もあります。

ただし、在職中と異なり、企業が保険料の半分を負担するということはなくなり、全額を自分自身で負担しなければいけません。納付自体も、自分自身で行うことになります。前職の健康保険にそのまま継続加入するためには、以下の要件を満たす必要があることにも注意しましょう。

  • 退職日までに継続して2ヶ月以上の被保険者期間があること
  • 退職日から20日以内に申請を行うこと

手続きを行うことにより、最大2年間の継続が可能となります。どのように手続きを行うか、また、保険料の額については、前職か加入していた健康保険組合に聞きましょう。

前職の健康保険を任意継続すれば、原則として在職中と同じ保険給付が受けられます。ただし、傷病手当金や出産手当金を受けるには、退職日まで継続して1年以上被保険者である必要があり、加えて、退職日時点でそれらの手当を受けているか、受ける要件を満たしていないといけません。

国民健康保険への加入

上記のいずれにも該当しない場合は、国民健康保険に加入しましょう。退職日より14日以内に手続きしなければいけませんが、もし仮にその期間を過ぎた場合でも、手続き自体は行ってくれますので普通にやりにいきましょう。放置しておくと、後々徴収されます。

必要な書類について、居住地を管轄する国民健康保険の係に相談しましょう。大体以下の書類が必要とはなりますので、これらは事前に揃えておいて損はないです。

  • 前の健康保険をやめた証明書(健康保険資格喪失証明書)
  • 本人確認ができるもの
  • マイナンバー確認書類

ちなみに倒産や解雇などの事情で職を失った方(非自発的失業者)については、国民健康保険料の軽減措置が受けられます。概ね在職中の負担分に合わせた形に収まるような軽減措置が受けられ、この場合は国民健康保険への加入が得になる可能性が非常に高くなります。

非自発的失業者は、自分も軽減措置を受けられるか、事前に相談しましょう。

転職活動の一貫として最後まで手続きはしよう

在職中は健康保険について特に気にしたことはないため、正直これらの手続きは相当面倒に感じるはずです。

しかし、せっかく次の転職先が見つかって気分を新たにしたいのに、手続きの不備で後々家に督促状が届くのもあまり気分が良くないです。

そのため、これらの手続きは必ず行っておくようにしましょう。次の会社に入社さえしてしまえば、そこでまた健康保険の手続きを会社が全て行ってくれます。

退職後の健康保険の手続きも転職活動の一貫と考えて、しっかり完遂させるようにしてください。


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