転職エージェントで応募を急かされる理由


転職エージェントのサービスを利用した際に、アドバイザーから「求人はナマモノだから早く応募するように」と言われて応募を急かされた経験はないだろうか。私自身も転職エージェントで働いていた際に、求職者に対してこのように告げることが多かった。大体面談後1周間以内に紹介した求人への応募を考えてもらうようにしていた。

だが、本当にたった1週間で求人の状況が変わることなんて本当にあるのか?疑問に感じる方も多いだろう。とりあえず応募してもらうための営業トークで言っているだけだと疑ってしまうだろう。

そこで、実際に転職エージェントで働いてきた経験からこの点の真相について説明したいと思う。

1.営業トークの側面はある

正直に話すと、とりあえず応募させるための営業トークとして話している側面はある。転職エージェントは企業に人材を入社させて初めて売上を立たせるビジネスモデルだ。そのため、求人に応募してもらわないことには何も始まらない。
※参考記事:転職エージェント(人材紹介サービス)について

特に、まだ転職自体を迷っている方については、一社でも選考に進ませて転職に乘り気になってもらう必要がある。そのため、鉄は熱いうちに打ての精神で、とりあえず応募してもらうようにするのだ。

このように応募を急かされることについては転職エージェント側の事情が背景にある。

2.とはいえ、求人がすぐに終わるのも事実

だが、中途採用枠は少数での募集が基本で、昨日まで募集のあった求人が次の日には終了となっていることが多いのも事実。つまり、転職エージェントがよく言う「求人はナマモノ」という言葉は営業トークとして言っているだけではなく、真実も含まれているということだ。特に人気の求人は、募集開始から1〜2日で終了することもある。

そこで、どのような求人がすぐに募集終了となってしまうか、説明していきたい。

2−1.事務求人は特に人気

事務求人は女性からの人気が高い。

接客のシフト制に疲れた方や、営業で数字を追っていくのに疲れた方等が、次の仕事はワークライフバランスを重視しながら長く安定的に働きたいと考える時に、”とりあえず”事務を目指すことはよくある。だが、転職エージェントで長く働いてきた経験からすると、事務一本に絞って転職を行うのは死地に赴くのと同義で絶対におすすめはできない。

なんといっても好景気の売り手市場にある状況だとしても、事務だけは有効求人倍率が1を大幅に切るような超買い手市場なのだ。

そもそも事務の仕事は人気なので欠員が出ることが少ない。そして欠員が出たとしても1枠くらいだ。加えて間接部門とあって、ツール等の導入によって人件費削減の対象になりやすいし、アウトソーシングによって賄われることも増えており、正社員での事務求人の数は減少傾向だ。つまり、枠は少ないのに応募が集まりやすいのが事務求人である。
※参考記事:事務への未経験転職が難しい3つの理由

それでも事務を目指すのであれば、少なくとも目についた事務求人に即応募するくらいはしなければならない。企業をじっくり選ぶ時間なんてない。なぜなら、事務求人は応募が殺到して一瞬にして採用が締め切られるからだ。また、運良く応募できたとしても超高倍率の中を勝ち抜かなければならない。

実際に私が転職エージェントで働いていた経験から、事務求人は1日もあれば十分に応募人数が集まるという印象だ。そしてある程度の応募が集まれば、その応募者の中から採用を決めるという流れになり、あっという間に採用活動が終了するのである。

事務求人について言えば、「求人はナマモノ」という言葉に偽りはないということである。

2−2.総務・経理・人事などの管理部門も人気

総務・経理・人事などの管理部門求人も人気である。営業で数字を追いたくないが、「専門的な知識・スキルを身につけたい」と考えて応募する方が多いからだ。もちろん人気の仕事だけあり欠員が出ることは少なく、欠員が出たとしても採用枠は少ないのが一般的である。

だが事務求人と異なり、これら専門的な管理部門の求人は、採用条件が高く設定されていることも少なくない。そのため、応募が集まりやすかったとしても、すぐに採用終了となるとは限らない。とはいえ、あくまで事務求人と比べると採用終了となるスピードが遅いだけでなので、いずれにしても即応募することをおすすめしたい。

2−3.通年で採用を行っている求人なら急ぐ必要はない

さて、事務求人・管理部門求人は応募を急ぐ必要があることは分かってもらえたと思う。それでは、応募を急ぐ必要のない求人はどのような求人だろうか?

基本的に少数枠採用の求人は、事務・管理部門でなかったとしても、いつ終了してしまうか分からないので、もし興味があれば早めに応募すべきというのが鉄則だ。逆に、通年で大量採用しているような求人であれば急ぎで応募しなくとも問題はない。

ちなみに通年採用している求人となると「離職者が多いブラック企業なのでは?」と不安に思うかもしれないが、必ずしもそうとは限らない。これらの求人に共通するのは(もちろん中にもブラックと呼ばれる企業もなくはないが)労働集約的なビジネスであるという点だ。アウトソーシング企業・人材企業等はこの典型だろう。人手がいることで成り立つビジネスであるため、通年で採用を行っているのである。

3.まとめ

以上、転職エージェントで求人への応募を急かされる理由についての説明である。

自社のサービスを使ってもらうために応募を急かすという営業トーク的な側面がありつつも、実際問題としても中途採用の採用枠は充足しやすいのも事実である。そのため、通年採用の求人でない限りは、気になる求人があればすぐにでも応募することをおすすめしたい。


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