転職エージェントを利用する場合は、企業の採用コストを意識しよう


転職エージェントは無料ながらサービスが豊富で、転職活動をスムーズに進める上で大きな味方になる。そのため、転職活動を行う上で転職エージェントの利用を検討する方も多いだろう。

一方で、転職エージェントを利用する場合に留意すべき点もある。

それは、転職エージェントを利用する場合に、採用企業にコストがかかる点である。企業からしたらコストに見合った満足のいく採用を行いたいと考えるのが自然であり、その分内定へのハードルも多少高くなる可能性もある。

そこで、このページでは転職エージェントのビジネスモデル、転職エージェントを利用する場合に発生する採用企業のコストについて説明し、それを踏まえた上でどのようなアピールを企業側に行う必要があるかを紹介する。

1.転職エージェントのビジネスモデルを理解しよう

1−1.求職者のサービス利用は無料

転職エージェントは、求職者が人材紹介会社を通して転職活動を進めるサービスだ。一人一人の求職者に対してキャリアアドバイザー(各社呼び方は異なる)が担当としてつき、転職活動をサポートしてくれる。

サポート内容は各社異なるが、書類添削・面接対策・求人紹介・選考調整等、幅広くサポートしてくれることが多い。そして、これらのサービスを全て無料で受けられるため、求職者からしたらデメリットが非常に少ないことが特徴だ。

それでは、転職エージェントは一体どこで利益を出しているのだろうか。もちろん転職エージェントは慈善事業で行っているわけではなく、利益を出す仕組みがあるのである。

1−2.費用は採用企業が負担する

転職エージェントは、求職者に対してはサービスを無料で提供しているが、一方で採用企業には費用が発生する仕組みになっている。多くの場合は、紹介した人材が入社した場合の成果報酬制を採っており、求職者への無料サービス分を回収しているのである。

単価は一般的に紹介した人材に支払う年収額の3割とされている。つまり、500万円の年収で募集して人材の採用に成功すれば、150万円が転職エージェントを運営する人材紹介会社に支払われることとなる。

もちろん、手数料の割合は案件毎に異なる。採用ハードルが低いような案件の場合は、手数料割合が低くなったり、固定額で◯万円というような契約をしていることもある。逆に、採用ハードルが高い案件であれば、手数料割合が高くなることもある。

いずれにせよ、採用が成功すれば費用が発生する仕組みとなっているため、採用企業はその費用に見合った人材の獲得を目指すことになる。

2.転職求人サイトのビジネスモデル

それでは、転職求人サイトのビジネスモデルはどうなっているのだろうか。

転職求人サイトは一般的に、求人を掲載する時点で費用を発生させるモデルを採っている。つまり、採用の成功可否に限らず、企業側に費用が発生する。
※成果報酬制の転職求人サイトも存在する

一見リスクのない転職エージェントの方がメリットがあるように見えるが、転職求人サイトの場合は何人採用しても掲載費用しかかからないという点で、大量募集に向いている。採用に失敗した場合のリスクはあるが、採用人数が増えても転職エージェントのように、一人あたりの採用費用を支払う必要はない。

つまり、企業は募集する条件等に応じて、利用する転職サービスを決めていくのである。

3.年収+採用手数料が企業のコスト

以上から、企業が採用活動を行う場合、コストとなるのは求職者の年収だけではないことが分かるだろう。企業は、年収に加えて採用手数料を支払う必要がある。

その点を踏まえた上で、以下についても注意しておく必要がある。

3−1.採用手数料は初期投資

転職エージェントにおける採用手数料は、企業にとっては完全なる初期投資なのである。採用した人材が活躍するか否かに関わらず、その人材が入社時点で、転職エージェントに対して安くはない手数料を支払わなければいけない。

特に、採用した人材がすぐに辞めてしまうと初期投資が全て無駄になってしまう。しかも、その場合は再度採用を行う必要が生じて、その分採用コストがまた発生してしまう。

3−2.同条件の応募者がライバルの場合、転職エージェントは不利になる

企業が採用を行う際、もし全く同じ条件の応募者で採用を迷っている場合、なるべく採用コストが安く済む応募者を採用します。例えば、転職エージェント・転職求人サイト・直接応募を比べてみましょう。

企業の採用サイトから直接応募している応募者の場合、企業側に採用コストは発生しません。また、転職求人サイトであれば、掲載時に費用が発生しているため、採用を行うことによる追加の費用は発生しません。

しかし、転職エージェント経由の応募者を採用する場合は、企業側に採用時点でコストが発生してしまう。そのため、同条件の応募者がライバルにいる場合、転職エージェント経由の応募者は不利になってしまうのです。

3−3.初期投資に見合う価値をアピールする必要がある

転職エージェントを介して転職活動を行う場合、あなたを採用した際に企業側に初期投資としての採用コストが発生してしまう点は、常に念頭に入れておこう。

大げさに言えば、「年収+年収×0.3」程度の価値を企業にアピールする必要がある。また、転職エージェント経由で採用を行う場合に、企業にとって最もダメージが大きいのはすぐに辞められてしまうことである。

安くはない初期投資なので、長く戦力として活躍していく意志があることは伝えるべきだろう。

4.企業の採用コストを理解して、転職エージェントを上手く活用

転職エージェントを利用する場合、企業に採用コストが発生し、その分採用に対して慎重になる傾向はある。

「初期投資」によって選考が不利になることを気にするのであれば、転職サイトや企業サイトから応募することも一つの手だ。しかし、働きながら行う転職活動において、転職エージェントのサポートはあなたの負担を軽減する大きな味方になるのも事実だ。

転職エージェントで紹介されることにより出会えるような企業もあり、面接対策・書類添削・選考調整といったサービス内容を考えれば、転職エージェントを利用する価値は大いにある。

企業に採用コストが発生していることを念頭に入れて、転職エージェントを上手く活用していこう。


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